AI Orchestra
Claude Code導入検証社会保険労務士法人実施時期: 2026年6月

リード社会保険労務士法人様 Claude Code導入検証事例 — 転記・帳票整理・給与計算チェックを現場で自動化

リード社会保険労務士法人

右のタブに情報を転記してください」——チャットにそう入力するだけで、AIがブラウザの画面を読み取り、隣のタブの入力フォームへ転記を進めていく。

社労士業務の中で日々発生している「人が目で見て、手で転記して、紙でチェックしている作業」を、AIでどこまで効率化できるか。リード社会保険労務士法人様を訪問し、実際の業務を題材にした検証を実施しました(検証はすべてダミーデータで行っています)。

会社概要

リード社会保険労務士法人様は2008年設立、東京・神田三崎町に拠点を置く社会保険労務士法人です。「人事・労務のプロフェッショナル」として、人事労務コンサルティング、社会保険・労働保険の手続代行、給与・賞与計算などを手掛けられています。

特定社会保険労務士である代表の高松歩様のもと、プライバシーマーク認証を取得するなど、個人情報保護を重視した体制を整えられているのも特徴です。

リード社会保険労務士法人様のオフィス表札
リード社会保険労務士法人様(東京・神田三崎町)

検証前の状況

社労士業務の効率化は、「ChatGPTで文章を作る」という話にとどまりません。実務では、クライアント側の人事システムの情報を確認する、事務所側の業務ソフトへ転記する、給与計算の元データと計算後データを目視で突合する、PDFや帳票を見ながらフォルダ名・ファイル名を整える——といった細かい作業が大量に発生しています。

背景にあるのは、「クライアント側のシステム」と「事務所側のシステム」の分断です。システム同士がきれいにつながっていない現実の中で、人が間に入って確認・転記・照合を担っている。実は、こうした手作業こそエージェント型AIに任せる余地が最も大きい領域です。今回の検証は、その仮説を実際の業務を題材に確かめる場となりました。

検証の実施内容

  • ブラウザ間の転記作業の自動化(Claude in Chrome拡張機能を使用)
  • PDF帳票の読み取りと、命名規則に沿ったフォルダ作成・ファイル整理(Claude Code)
  • 給与計算の元データと計算結果の突合・差分チェック表の自動生成
  • 個人情報の取り扱い・プランやデータ保持設定・クライアントへの説明といった運用論点の整理
  • 検証はすべてダミーデータで実施

検証の様子

検証①

画面を見ながらの転記を、AIに任せる

最初の検証は、「画面を見ながら人が転記している作業」の自動化です。ブラウザ上の画面をAIに読ませ、別のタブの画面に入力していく流れを実演しました。指示は「右のタブに情報を転記してください」の一言。実行前に内容を確認するモードを使えば、AIが操作する前に人がチェックを挟めます。

事務所で使われているWindows環境でも、Claude in Chromeの拡張機能がそのまま利用できることを確認しました。

Claude in Chromeに転記を指示している画面
「右のタブに情報を転記してください」——実行前確認モードで転記を指示

検証②

PDF帳票の読み取りと、フォルダ整理の自動化

次に検証したのは、PDFや帳票ファイルを読み取り、社員番号や帳票名をもとに命名規則に沿ってフォルダを作成し、ファイルを整理する作業です。ルールは決まっているのに手数が多い——実務で意外と時間を取られるこの種の作業は、Claude Codeに任せれば一括で片付きます。

検証③

給与計算チェックを、目視からチェック表へ

3つ目は、給与計算のチェック業務です。クライアントから受け取ったExcelデータと、給与計算ソフトから出力された結果を突合し、差分を機械的に洗い出してチェック表にまとめる流れを検証しました。

これまで紙に印刷して目視で確認していた突合作業に、「AIが差分を洗い出し、人が差分の妥当性を判断する」という新しい型が見えました。

給与データの突合検証の画面
給与データの突合検証の様子(ダミーデータを使用)

検証のまとめ

「人が判断し、AIが下準備する」役割分担へ

検証を通じて確認できたのは、すべてを自動化するのではなく、転記・照合・ファイル整理・下準備をAIに任せ、最終判断と説明責任は人が持つという役割分担が現実的だということです。

さらにその先には、事務所の判断基準や過去資料をAIに読み込ませ、毎回ゼロから指示しなくても動ける「事務所の分身」をつくっていく構想もあります。個別の作業効率化から事務所全体の仕組みへ——次のステップも見えた検証となりました。

リード社会保険労務士法人様での検証の様子
リード社会保険労務士法人様にて

参加者の声

※代表の高松歩様より、検証当日にいただいた声(要旨)

思っていたよりずっとやれることがわかって、楽しみです。宮地さんのAIへの投げかけ方も勉強になりました。

個人情報を扱う士業だからこその論点

社労士業務ではマイナンバーをはじめとする機微な個人情報を扱うため、「どの情報をAIに扱わせるのか」「有料版・チーム版のプランやデータ保持設定をどうするのか」「クライアントとの契約や説明をどうするのか」といった論点の整理が欠かせません。

検証でも、この線引きを保守的に設計したうえで進めることを前提に置きました。プライバシーマーク認証を取得されているリード社会保険労務士法人様だからこそ、効率化と情報保護の両立という論点に正面から向き合う検証になりました。

検証を終えて

システム同士の分断を人が埋めている「確認・転記・照合・整理」の作業は、社労士業務に限らず、多くの士業・バックオフィスに共通しています。今回の検証で確認できたとおり、こうした手作業こそAIエージェントに任せる余地が最も大きい領域です。

当社では、今回のような実際の業務を題材にした検証から、研修・伴走支援まで、士業事務所のAI活用を段階に応じてご支援しています。「自分の事務所の業務ではどうなるか」を確かめたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

企業情報

企業名リード社会保険労務士法人
事業内容人事労務コンサルティング/社会保険・労働保険手続代行/給与・賞与計算
URLhttps://www.lead-sr.or.jp/

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