本記事の情報の鮮度について

本記事は2026年8月時点で当社が実機(Mac+iPhone)で接続した際の手順です。画面の文言やメニューの位置はアップデートで変わる可能性があります。手順そのものが変わっても、「デスクトップアプリ側で接続を開始し、QRコードでスマホと紐づける」という骨格は同じはずです。

Remoteでできること — 2つあります

接続が終わると、ローカルのパソコンでChatGPTデスクトップアプリ(Codex)が起動している状態であれば、次の2つができるようになります。

  1. 1スマホから新しいセッションを開始する
  2. 2ローカルPCで開始したセッションをスマホからリモート操作する

実務で効いてくるのは1つ目です。外出先で思いついた仕事を「デスクに戻ってから」に先送りせず、環境変数もファイルも接続済みツールも揃ったローカル環境で、その場から実行させられます。この価値についてはスマホを起点にローカルPCのCodexを動かすで詳しく書いています。本記事は、そこへ至るまでの設定手順に絞ります。

前提 — パソコンの電源とアプリの起動

Remoteは、クラウド上で動く仕組みではありません。スマホから手元のパソコンを遠隔操作する仕組みなので、操作される側のパソコンが起動していて、ChatGPTデスクトップアプリ(Codex)が動いている必要があります。

外出する日は、パソコンを閉じずにアプリを起動したまま出かける——これが唯一の運用上の前提です。逆に、パソコンを閉じた状態でも動かしたいなら、それはCodex cloudの役割になります。

接続手順 — 全11ステップ

作業はパソコン側から始めます。途中でスマホに持ち替えるので、両方を手元に置いた状態で進めてください。

  1. 1デスクトップアプリの設定>接続から「追加」をクリックする
  2. 2始める」をクリックする
  3. 3chatgpt.comで続行」をクリックする(※ここで一度止まります。対処は次章)
  4. 4デスクトップアプリに戻ると画面が変わっているので、「許可」をクリックする
  5. 5QRコードが表示されるので、これをスマホのカメラで読み込む
  6. 6スマホアプリ側が接続画面になっているので「続ける」をクリックする
  7. 7同じアカウントでログインする
  8. 8承認」をクリックする
  9. 9スマホアプリで接続完了の表示になったら設定完了
  10. 10今後はサイドメニューの「Codex」からセッションの開始や継続ができる
  11. 11デスクトップアプリの表示が「接続されました」に変わる

つまずきポイント — ステップ3で先へ進めなくなる

ここが本記事でいちばんお伝えしたいところです。ステップ3で「chatgpt.comで続行」をクリックすると、未ログインの組み込みブラウザが開くだけで、そこから先へ進めません。手順どおりに操作しているのに止まるので、設定ミスを疑ってしまう場面です。

原因は、ChatGPT側で多要素認証(MFA)が有効になっていないことです。対処は次のとおりです。

  1. 1組み込みブラウザではなく、普段使っているブラウザでChatGPTを開く
  2. 2設定>セキュリティとログイン>多要素認証(MFA)のいずれかをオンにする
  3. 3デスクトップアプリに戻ると画面が切り替わっているので、ステップ4(「許可」をクリック)から再開する

なぜ多要素認証が必要なのか

Remoteは、スマホから手元のパソコンを操作できるようにする機能です。つまり接続を許した端末は、あなたのパソコン上でファイルを読み書きし、コマンドを実行できる立場になります。その入口を、パスワード1つだけで開けられる状態にしないための要件だと考えれば納得しやすいはずです。設定の手間はかかりますが、ここは省略できないところです。

接続後 — サイドメニューの「Codex」から使う

接続が完了すると、スマホのChatGPTアプリのサイドメニューに「Codex」が現れます。ここから新しいセッションを始めるか、パソコンで進行中のセッションを開いて続きを操作します。デスクトップアプリ側の表示は「接続されました」に変わります。

使い始めてから気づく点として、スマホから出す指示は、デスクで出すときよりも短くなりがちです。移動中に長文を打つのは現実的ではないので、AGENTS.mdに前提やルールを書いておくと、スマホからは「あの案件の提案書、たたき台まで進めておいて」程度で通るようになります。Remoteの快適さは、事前の仕組み化がどれだけできているかに比例します。

Remoteとクラウド実行の使い分け

「スマホから動かす」だけを見ると、Remoteとクラウド実行は似ています。決定的に違うのは、どこで処理が動き、何に触れるかです。

表は横にスクロールできます →

Remote(スマホ→ローカルPC)Codex cloud(クラウド実行)
処理が動く場所手元のパソコンクラウド上の実行環境
パソコンの電源起動+アプリ起動が必須閉じていても動く
触れるもの手元のフォルダ・環境変数・接続済みツールをそのまま使えるGitHubに上げたリポジトリの複製のみ
向いている場面移動中に、いつもの環境で仕事を進めたい夜間や不在時に、無人で動かしておきたい

どちらが優れているという話ではなく、手元の資産を使いたいならRemote、時間で動かしたいならクラウドという住み分けです。両方の全体像はCodex Cloud(Web版)とスマホ活用にまとめてあります。

組織で使うなら — 接続端末の扱いを先に決めておく

Remoteを業務で使う場合、技術的な設定より先に決めておきたいのがどの端末からの接続を許すかです。前述のとおり、接続したスマホは業務用パソコンに対して読み書きができる立場になります。個人所有の端末を許すのか、業務端末に限るのか——ここを曖昧にしたまま配ると、後から整理するのが難しくなります。

実務では、(1)接続を許す端末の範囲、(2)多要素認証の方式、(3)退職・端末紛失時に接続を解除する担当と手順、の3つを先に文章にしておけば十分です。難しい規程を作る必要はなく、既存の端末管理ルールに1節足すイメージで足ります。

当社のCodex研修・導入伴走支援では、こうした運用ルールの雛形も含めてお渡ししています。機能の設定方法だけでなく、社内で配れる状態にするところまでが支援の範囲です。

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