この記事の根拠
OpenAI公式ヘルプのChatGPT Work and Codexと、公式ドキュメントのUse ChatGPT・Get started with ChatGPT Workを根拠にしています。使える機能はプランやワークスペースの設定で変わります。
結論 — Chatは相談、Workは成果物、Codexは開発と技術的な作業
先に結論です。公式ヘルプは3つを次のように位置づけています。Chatは会話、Workは成果物づくり、Codexは開発と技術的な作業という分担です。
表は横にスクロールできます →
| 画面 | 公式の位置づけ | 頼む仕事の例 | 開き方 |
|---|---|---|---|
| Chat | 素早い会話と日常の質問 | 質問・検索・壁打ち・短い下書き | 左上で「ChatGPT」→上部のトグルで「Chat」 |
| Work | 複数ステップの仕事を、仕上がった成果物まで進めるエージェント | 調査・分析、文書・表計算・スライド・レポートの作成 | 左上で「ChatGPT」→上部のトグルで「Work」 |
| Codex | ソフトウェア開発と技術的な作業 | コードの作成・修正、テストやコマンドの実行、リポジトリでの作業 | 左上で「Codex」 |
当社ではこの3つを、会話する・任せる・作らせると言い換えて整理しています。聞いて答えをもらうのがChat、目的を渡して仕上げまで任せるのがWork、ファイルやツールを直接触らせて仕組みを作らせるのがCodexです。
ただし、WorkとCodexの境目は表ほどはっきりしていません。後述のとおり公式も「できることは重なる」と認めています。画面の切り替え手順はCodexのインストールと始め方で解説しています。
ChatGPT Workとは — 仕上がった成果物まで任せる画面
公式ドキュメントは、答えや説明、短い下書きがほしいときはChat、はっきりした成果物がある仕事を最後まで任せたいときはWorkと説明しています。Workは計画を立て、材料を集め、ツールを使って、確認できる形に仕上げます。
- 調べて分析する — Web検索、サイトの閲覧、ファイルの読み込み、データの分析と要約
- ファイルを仕上げる — 文書・スライド・表計算・PDFを作り、確認して直しを頼める
- つないだツールを使う — プラグイン経由でGoogle DriveやSlackなどの情報を材料にする
- 繰り返す — スケジュール機能で、同じ仕事を決まったタイミングで実行する
公式がWorkに向くとしているのは、複数の情報源や手順をまたぐ仕事、手作業だと相応の時間がかかる仕事、確認・編集・再利用する成果物が出る仕事です。短い質問や言い換えはChatで十分、とも案内されています。
Web・スマホのWorkと、デスクトップのWorkは動く場所が違う
Web(chatgpt.com)とスマホアプリのWorkは、対象の有料プランで使えます。動くのはクラウド上で、アップロードしたファイルやつないだツールを材料にします。手元のパソコンのファイルには直接触れません。
デスクトップアプリのWorkは、プランとワークスペースで許可されていれば手元のフォルダやアプリも使えます。クラウドで動かせば、アプリを閉じても仕事が進み、続きをWebやスマホから確認できます。
ブラウザだけで使うWorkと、CodexのWeb版(Codex cloud)は別のものです。Web版まわりの違いはCodexのWeb版・クラウド実行の解説にまとめています。
WorkとCodexの違い — できることは重なり、画面と見せ方が違う
「Workでも手元のファイルを使えるなら、Codexと何が違うのか」。もっともな疑問です。公式ドキュメントの答えは、WorkとCodexの機能は重なっている、です。違うのは画面の作りと、AIが仕事を見せる方法だと説明されています。
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| 比べる点 | Work | Codex |
|---|---|---|
| 一覧に並ぶチャット | ChatとWorkのチャットが同じ一覧に並ぶ(Web・スマホで始めたものも見える) | Codexのチャットとプロジェクトが並ぶ |
| 技術的な詳細 | Gitやコマンドの実行内容は表に出さない | 変更の差分やレビュー画面まで見える |
| AIの説明のしかた | 専門用語を避け、仕上がった成果物を中心に伝える | 技術的な内容や実装の詳細も含めて伝える |
| プルリクエストの画面 | なし | あり(有効な場合) |
公式ドキュメントには、コード以外の仕事にCodexを使ってきた人は、そのままCodexを使い続けても、Workに移ってもよいと書かれています。Workは同じ中核の機能を、日常の仕事向けの画面で提供するもの、という位置づけです。
「Codexは開発者向けだから、非エンジニアはWork」とは限らない
公式は、調査・文書・スライドといったナレッジワークにCodexを使い続けてよいと明記しています。当社の研修でも、非エンジニアの方が業務フォルダを用意してCodexで仕事を進めています。考え方は非エンジニアのCodex活用で解説しています。
どちらで頼むか — 当社が勧める3つの判断基準
機能が重なる以上、「どちらが正しいか」で悩む必要はありません。その仕事にとってどちらが楽かで選びます。判断の基準は次の3つです。
基準1 その仕事は1回で終わるか、来月も続くか
今回限りの調査や資料づくりは、Workが手軽です。一方、同じ業務を来月も回すならCodexを勧めています。業務ごとに作業フォルダを作り、ルールや手順をそこに貯めていけるからです。
公式ドキュメントによると、Codexはプロジェクトの主フォルダからAGENTS.mdやSkillsを自動で見つけて読み込みます。貯めるほど次の依頼が短くなります。書き方はAGENTS.mdの解説とSkillsの作り方を参照してください。
なお、Codexでもフォルダを選ばずに単発の仕事を頼めます。そのとき何が起きるかはフォルダを選ばないCodexの使い方で解説しています。
基準2 変更の中身を自分の目で確かめたいか
Workは技術的な詳細を表に出さず、仕上がりを見せます。Codexはどのファイルをどう変えたかを差分で確認できます。請求データや社内規程のように、書き換えの内容を確かめてから確定したい仕事はCodex向きです。
基準3 パソコンを閉じても進めたいか
クラウドで動くWorkは、アプリを閉じても仕事が進み、Webやスマホから続きを確認できます。外出の多い方には便利です。Codexの手元の作業をスマホから見るときは、Remoteの接続設定を使います。
3つの基準を、よくある仕事に当てはめると次のようになります。迷ったらまずWorkで試し、繰り返すと分かった時点でフォルダを作ってCodexへ移す、という順番で十分です。
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| こんな仕事 | 頼む先 |
|---|---|
| 制度や用語をさっと確かめたい | Chat |
| 競合3社を調べて比較表にしてほしい(今回限り) | Work |
| 会議メモと資料から、提案スライドの下書きを作りたい | Work |
| 毎月の請求と入金の突き合わせを、同じルールで回したい | Codex |
| 手順書や規程のフォルダを整えながら、更新し続けたい | Codex |
| 業務ツールやWebページを作りたい | Codex |
選ぶ前に知っておきたい4つの注意点
- 利用枠は共有 — 公式の料金案内によると、WorkはCodexと同じ料金・クレジット・利用上限を使います。Workで大きな仕事を回せば、Codexの残りも減ります
- 選べるモデルは共通 — GPT-6.1 Sol・GPT-6 Sol・GPT-6 LunaはWorkとCodex向けのモデルで、通常のチャットでは選べません
- 履歴は別々 — ChatとWorkのチャットは同じ一覧に並びますが、Codexの履歴は別です。作業が見当たらないときは、左上の切り替えを確かめます
- 手元で動かしても、やり取りはクラウドに残ることがある — 公式ヘルプは、手元で実行する場合もメッセージや作業の文脈がクラウドに保存されうるとしています
上限に達したときの確認方法はCodexの利用制限、モデルの選び方はCodexのモデル解説にまとめています。扱ってよいデータの線引きは、Codexのセキュリティを参考に、先に社内で決めておくと安心です。
法人のワークスペースでは、管理者の設定で使える範囲が決まる
BusinessやEnterpriseなどのワークスペースでは、所有者・管理者が「ワークスペースの設定 > 権限とロール」でWorkとCodexの利用を別々に許可・制限できます。Chatはどの設定でも使えます。
「Workが選べない」「手元のファイルを使えない」ときは、故障を疑う前に管理者へ権限を確認してください。Businessの設定項目の全体像はChatGPT Businessのワークスペース設定で解説しています。
自社の業務を3つに仕分けてみる
機能の細かな差を追いかけるより、自分の業務を3つのどこに置くかを決めるほうが早く成果につながります。次の3行を埋めるところから始めてみてください。
会話する(Chat) 相談したいこと:
任せる(Work) 丸ごと仕上げてほしいこと:
作らせる(Codex) 毎回同じで、仕組みにしたいこと:埋めてみると、「会話する」ばかりで、残り2行が空欄になる職場が少なくありません。空欄のままなのはもったいない部分で、これから時間が浮く余地でもあります。業務別の具体例はCodexの業務活用10選にまとめています。
どの業務をどこに置くかの見極めと、繰り返す業務をフォルダとルールで仕組みにする設計は、当社のCodex研修・導入伴走支援で実業務を題材にご支援しています。
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